私が17年勤めた会社を辞めるきっかけは、転勤での不必要な出費でしたが、もう一つ原因がありました。それは、最近の自殺者の原因の一位を占める「うつ病」になりそうな気持ちに追い込まれたためでした。

私が在籍していたこの会社は、ワンマンな社長とその息子・娘が役員という典型的な「同族会社」で、アホな息子と、大企業ばりのレベルを高望みする娘とが無駄なお金を湯水の如く使い、やる気のない社員は不祥事ばかり起こして辞めて行くとんでもない会社でした。

私が入社して、店長経験者の退職者が、16名、内40代で亡くなった人が4人、不祥事で辞めた人が6人、セクハラでクビが2人、定年退職者はゼロという、この数字を見るだけでも「とんでもない会社」だと感じて頂けるかと思います。

そんな会社が業績が上がる訳がありません。
当然、この不況の中、大手の同業者の出店に、今までやっていたスタイルを捨て、相手が安売りをしていたら、同じように値段を下げ、遂には価格競争に負けてしまいました。

本来今まで守ってきたスタイルが一番顧客に支持されていたし、30年も続いた社歴だと思っていましたが、先代の社長が死んでからは、やっていることがちぐはぐな事ばかりで、遂にはお客にもソッポを向かれてしまい、負債が20億円ほどなった頃に仕入先の問屋に株を売ってしまいました。

そして、その株主から出向してきた再建屋がまた最悪で、業種も違うし、経験もない業態の会社だったのに自分たちのやり方を押し付けるだけ押し付け、高圧的に社員を叱り付け、辞めさせる事で人件費を浮かせ、サービスが低下する事でお客が離れるという「負のスパイラル」に陥ってしまいました。

会社に愛着も未練もない人間が、本当に再建しようと考えているとは思えませんでした。
私が飛ばされた店にもやって来ては店長に無理難題を押し付け、それを自分の中で消化しないまま社員に押し付ける店長。社員はたまったものではありません。

毎日毎日出来もしない業務をガミガミ言われ、出来なかった事にいちいち始末書を書かせられ、何をしに会社に出て行っているのか分からなくなり、いつの間にか心が病んで行っているのを気づいて「このままこの会社にいたら、いつかうつ病になってしまう」と感じ、どの道この会社自体、この調子で再建できるはずもないだろうと思い、やっぱり辞めようと決心しました。

私が辞表を出した8ヵ月後にこの会社は「民事再生法」の申請を出し、現在スポンサーを探している最中です。裁判所次第では倒産の可能性も含んでいます。

ちなみに、株主から派遣された再建屋はどうなったかというと、体調不良の為「辞職します」と、さっさとトンズラしたそうです。

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